ホタル一口メモ


ホタルなのに光らないホタルがいる。

 ホタルは光るからホタルだと思ったら光らないホタルがいるんです。光らないホタルは昼間飛んで匂いでオスとメスが出会います。そのため触角が発達しています。

令和2年6月

       オオマドボタルの触角

       昼行性で光らない

       陸生

       ゲンジボタルの触角

       夜行性で光る

       水生



ホタルの幼虫には尾脚(びきゃく)がある。

 

 ホタルの幼虫の6本の脚は前の方にあって腹が長いので歩きにくいため、お尻の先に尾脚(びきゃく=本物の脚ではない)があり、この尾脚で体を押して歩きます。これをシャクトリムシ型歩行と言います。

令和2年5月

ゲンジボタルの幼虫
ゲンジボタルの幼虫
ゲンジボタルの尾脚
ゲンジボタルの尾脚
シャクトリムシ
シャクトリムシ


ホタルの幼虫は脱皮して大きくなりますが、脱皮直後の体は白色です。

 

 脱皮直後は白色なので水替えの時など見落としがちです。注意が必要です。時間がたつと黒い色がついてきます。セミが羽化した時と似ています。ザリガニやゴキブリも脱皮直後は白色です。

令和2年4月

 

 

ホタルの幼虫
通常の幼虫
脱皮直後のホタルの幼虫
脱皮直後の幼虫


川で見られるゲンジボタルが木の上まで登るのはなぜ?

 

メスは下の川岸の草などにとまって光っている。オスはその光を探して飛んでいる。従って、高く飛ぶ必要はないのに、木の上まで飛んでいるオスがいる。それは、高く飛んで遠くにいるオスやメスを呼んでいるのである。たくさん集まったほうがオスとメスが一緒になる確率が高くなる。子孫を残すためのホタルの戦略の一つ。

令和2年3月


ヒメボタルのメスは後翅が退化して飛べない。

         撮影:今村高良
         撮影:今村高良

 

 ヒメボタルのメスは後翅が退化して飛べないので、オスはメスを探すため低い所を飛んでいます。そのため、ヒメボタルの写真を撮ると、光の絨毯のようになります。

令和2年2月

 


ゲンジボタルのオスは、オス同士協力してメスを探している。

       撮影:中村光男
       撮影:中村光男

 

 集団同時明滅といって、ゲンジボタルのオスはオス同士協力して、2秒に1回の割合で同時に明滅しています。同時に明滅するということは、あたりが真っ暗になる瞬間があるということです。この暗くなった時に川岸の草の葉に止まって光っているメスを見つけるのです。

令和2年1月


ホタル(ゲンジボタル)はどのくらいの距離飛ぶの?

      撮影:松山清治
      撮影:松山清治

 

ホタルの羽に11頭マーキングして調査したところ、オスが200m、メスが400m上流に飛んだそうです。中には2.3㎞上流に飛んだメスがいたそうです。幼虫が大水などによって流されるのを想定して、メスは上流で産卵すると言われています。

出典:遊磨正秀著「ホタルの水、人の水」より

令和元年12月

 


ホタルのメスは1頭(1匹)で何個の卵を産むでしょうか?

 

ゲンジボタル 10001500

 

ヘイケボタル  100150

 

ヒメボタル    5060 

 

  

なぜ種類によって産む卵の数が違うかというと、生息場所が違うからです。ゲンジボタルは川、ヘイケボタルは田や池、ヒメボタルは竹林や杉林に生息します。ゲンジボタルがたくさん産むのは、川が洪水などで危険だからです。1頭のゲンジボタルの卵をほたる館で調べたところ最多は1953個でした。

令和元年11月


ホタルはメスよりオスの方が目玉が大きい。

 

一般的に目でメスを見つける昆虫はオスの目玉がメスより大きくなっています。ホタルのオスもメスの光を見つけるために大きくなっています。皆さんが観賞する午後8時から9時ごろのホタル(ゲンジボタル)はゆったりと光りながら飛んでいますが、実は飛んでいるのはほとんどオスで、下の川岸の草むらに止まっているメスの光を必死に探しているのです。

 

令和元年10月

 

ホタルのメスの頭部
メス
ホタルのオスの頭部
オス


ホタルは、卵も光ることを知っていましたか?

 

実はホタルは卵・幼虫・サナギが光るんです。それなのに成虫になると光らないホタルがたくさんいるのです。不思議ですね。ところで、卵・幼虫・サナギが光るのは敵を驚かしたり、食べたらまずいよと警告したりする警告色だと言われています。

令和元年9月

卵
卵  撮影:中村光男
幼虫
幼虫  撮影:高橋 正
サナギ
サナギ  撮影:中村光男


ホタルの幼虫は何を食べるの?

ホタルの幼虫がカワニナの稚貝を食べる様子
1mm方眼

 

 ゲンジボタルの幼虫は川の中にいるカワニナを食べます。歯がないので消化液を出して、スープ状に溶かして吸います。スープが外に漏れないように体でふたをして食べ尽くします。

 

 写真は、ふ化したばかりの幼虫がカワニナの稚貝に頭を突っ込んで食べているところです。

令和元年8月


ホタルの赤い部分はなぜ赤い?

ゲンジボタルの図
引用:神田左京著「ホタル」

 ホタルをつまむと足の付け根から嫌な味と匂いの汁を出します。私を食べるとまずいよという警告色なのです。

 

 ちなみに、この赤い部分は頭ではなく、胸です。

 

令和元年7月