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ほたる館日誌「生きる知恵が垣間見られた瞬間」

昨年7月に大掃除をした「4m生態水槽」。実はコロナの影響で休館をしていた3月にリニューアルをしていました。

 

 

こちらが4m生態水槽。

リニューアル前は水場の広さが狭く、魚たち一匹一匹の居場所が狭かったので、陸地を減らして水場の広さを広げました。そして、4mの幅を生かして河川(大きな「河」と小さな「川」をひとまとめにした呼び名)と池沼(池と沼をひとまとめにした呼び名)という二つの環境を水槽内で再現しました。

 

こちらが河川のコーナー

こちらが池沼のコーナー

魚たちも環境に合わせて河川のコーナーにはカワムツ・オイカワ・オヤニラミ・ムギツクが入り、池沼のコーナーにはアブラボテ・ヤリタナゴが入っています。

 

 

水槽のリニューアルをした後、魚たちの行動にも変化あり、ニューアル直後の4月には、オヤニラミがほたる館で初の産卵してくれました。残念ながら稚魚たちは大きくなれませんでしたが、来年以降の繁殖に向けて良い経験ができました。(産卵シーンはほたる館のFacebookで見ることができます。https://www.facebook.com/kitakyuhotarukan/?modal=admin_todo_tour

休館期間が終わった6月。池沼のコーナーに水草を植えていると見たことのない細い魚を発見。

一瞬、メダカかなと思いましたが、メダカは入れていないので不思議に思ってみていると、どうやらカワムツの稚魚!

河川と池沼のコーナーは、魚が移動しないように石や砂で陸地を作って分けているのですが、どうやら稚魚ぐらいの小さい魚には通れる隙間があるようです。河川コーナーにはカワムツの成魚やオヤニラミもいますので、稚魚が池沼に避難してきたと考えられます

生き物たちの生きる知恵を垣間見られた瞬間でした。

 

ご来館の際には、ぜひこの4m水槽で小さな命たちの生きる知恵を観察してみてください。